亀形石造物。斉明天皇の時代に造られたとされ、長さ2.3メートル、幅約2メートルの亀の姿の石造物です。
面白いユニークな形が印象的な謎の石造物ですが、亀は古代から縁起の良い、長寿な生き物ですので神聖で大切な場所として祭られてきた遺構と思われます。
丸い目を持つ頭が取水口となり、甲羅に溜まった水が溝の刻まれた尻尾から流れ出るようになっています。
その南側には、この亀の頭部に水を供給する船形の貯水槽となっています。
当時の石加工の技術が優れたものであったことにも感心です。
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●亀形石造物
●亀形石造物を含む丘陵一帯に広がる遺跡は現在「酒船石遺跡」と呼称
●「日本書紀」にみられる斉明天皇の「両槻宮(ふたつきのみや)」と推定