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雪の大晦日・妙心寺から世界へ祈り

 妙心寺(みょうしんじ) 。同じく禅寺の大徳寺とともに、修行を重んじ厳しい禅風を特色とする「林下」の代表的お寺。

平安京の北西を占める風光明媚なこの地には花園上皇の花園御所があり、上皇が建武2年(1335年)落飾(らくしょく)して法皇となり、花園御所を禅寺に改め発願したお寺です。
日本にある臨済宗寺院約6千か寺のうち、約3千5百か寺を妙心寺派で占め、その合理的な発展手法から「妙心寺の算盤面(そろばんづら)」とも云われてきました。
近世に再建された三門、仏殿、法堂(はっとう)などの中心伽藍の周囲には多くの塔頭が建ち並び、平安京範囲内で北西の12町を占め自然も多いことから、京都人からは「西の御所」と呼ばれ、今でも朝夕の早朝や夕暮れのお参りがてら散歩を楽しむ方も多くいます。
このお寺では、「第二の人生プロジェクト」と称し次の人生を「心の指南役」として、世の為・人の為に活かしていただく雲水を募っています。当然、とても厳しい自分との闘いの修行が待ち受けていることは間違いないでしょう。

仏殿のお釈迦さまと塔頭の一つ、退蔵院にも立ち寄り、本年の人を含めた多くの生命のご供養と感謝、そしてくる年の世界の安穏を願うため、消災呪(消災妙吉祥陀羅尼)を唱えました。

 

大晦日の「除夜の鐘」も例年と異なるものとなりますが、京都でも耳を澄ませるとどこからともなく鐘の音が聴こえてくる静寂な大晦日から新年となりそうです。

 

旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。くる年が皆さまにとってより良い年でありまうよう、心からお祈り申し上げます。

 

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妙心寺(みょうしんじ)
●宗派 臨済宗妙心寺派大本山

●山号 正法山,寺紋 花園紋(妙心寺八つ藤)
●開山 関山慧玄(無相大師)
●開創 室町時代応永年間(1404年)
●ご本尊 釈迦如来さま