大津京。663年の白村江の戦いの後、667年中大兄皇子は都を飛鳥から近江へと遷都。そして翌年1月に天智天皇として即位。
遷都の理由は諸説ありますが、この地で天智天皇は天皇を中心とする中央集権国家を目指すものの、遷都5年でこの世を去り、この後に起こった弘文1 (672) 年の壬申の乱によって都は再び飛鳥に戻されました。
昭和49年と53年の調査により、古代の建物の柱跡が見つかり、その配列や規模からここが大津宮の中心部とされ、翌年、柱跡が発見された場所を「近江大津宮錦織遺跡」として国の史跡に指定。
現時点では大津京の全容を見ることはできませんが、現在この地には住宅や商店が密集、今後も発掘調査は容易ではないようです。
そのため、想像意欲がますますわいてきます。「万葉集」に柿本人麻呂らもこの荒都を悲しんだ歌が収められています。
歴史好きにはたまらない場所の一つです。
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●大津京(おおつきょう)跡
●667年中大兄皇子は都を飛鳥から近江へと遷都
●大津に都があったのはわずか5年間