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妙心寺のお精霊迎え

妙心寺のお精霊迎えの儀式。お盆の前にご先祖様が私たちのところに帰ってこられますが、そのご先祖様をお迎えする儀式がお精霊迎えです。毎年、妙心寺の山内にて行われます。

 

例年、立秋を過ぎの8日と9日に迎え鐘と言って年に一度お精霊迎えのときだけ撞くことができる鐘を鳴らし、ご先祖様が間違ったところに帰られないように合図します。

そして狩野探幽(かのうたんゆう)筆の立派な龍の天井画がある法堂(はっとう)の前では、和尚さまにご先祖さまの戒名をお塔婆に書いていただき、それをお堂の中で読み上げて御勤めをしていただきお迎えいたします。また、鈴と鉦の美しい響きとともに仏さまとその教えをお唱えする御詠歌も心に響きます。

 

今年はこれらの行事も簡素化して行わていましたが、その分、ご先祖さまを心静かにお迎えできました。(合掌)

 

そして16日、大文字の送り火で先祖の霊を送り返します。昔に戻ったような静かな送り火となりそうです。

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●妙心寺(みょうしんじ)
●宗派 臨済宗妙心寺派大本山
●開基 花園天皇

●開山 関山慧玄(無相大師)
●開創 暦応5年/康永元年(1342年)
●ご本尊 お釈迦さま 

●寺歴

日本にある臨済宗寺院約6,000か寺のうち、約3,500か寺を妙心寺派で占める。近世に再建された三門、仏殿、法堂(はっとう)などの中心伽藍の周囲には多くの塔頭が建ち並び、一大寺院群を形成。平安京範囲内で北西の12町を占め自然も多いため、京都市民からは西の御所と呼ばれ親しまれている。その繁栄もあり「妙心寺の算盤面(そろばんづら)」とも云われる。