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北山の杉の里 宗蓮寺

宗蓮寺(そうれんじ)。浄土宗捨世派(しゃせは)。北山杉の里、北区中川の中尾山にある室町時代末期創建の刹那古寺。 

京都駅近くに同じく捨世派「正行院」(東洞院通塩小路下ル東入)があります。開山は円誉上人。猿をひざに乗せた上人座像や猿の人形がある通称「猿寺」。

 

このお寺には逸話があります。

北山中川の里で念仏修行の時、猿などの動物を可愛がり、災難除けのために「南無阿弥陀仏」の御名号のお守りを授け、そのお陰で狩人の狩猟から猿の命が救われたという故事。

庵をむすんだところが宗蓮寺と云われています。

 

宗蓮寺へは標識もなく、公衆トイレもなく知っている人だけが訪れる小さな花の山寺。

シラン、シャクナゲ、ササユリなど四季折々の花がありますが、特に秋は「貴船菊」で境内が華やかに彩られます。一般には秋明菊(しゅうめいぎく)ですが、貴船(きふね)神社周辺に自生していたもので「貴船菊」(きぶねきく)と呼んでいます。

 

北山の森の中にある和風ガーデンで心が洗われるひと時をお楽しみください。

特に、赤い毛氈が敷かれた書院から北山台杉と花木を眺めながら、お抹茶とお菓子をいただく贅沢なひとときは別格。お布施での拝観(1,500円)となりますので、事前に拝観予約ください。

例年10月初旬に尺八コンサートが開催されます。草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしつかいじょうぶつ)の世界、風情そのもの。

 

また、旧周山街道にある中川地区は、川端康成の小説「古都」の舞台となった所で、磨丸太倉庫や茅葺古民家などもあり、磨き丸太の体験も楽しめます。