お客様と観光案内でお寺を巡っていますとよく別の観光をされている方から、道案内などを尋ねられることがあります。
~先日も一休禅師、一休さんで有名な大徳寺境内でのひとこま~
>大徳寺のお寺に行きたいのですがどこでしょうか?
初めてのご質問でもなく慣れたものですし、また京のいけずでもありませんので、私からは「どこのお寺でしょうか?」と尋ねることにしています。
>どこの・・・エ~と高い桐と書くお寺・・・
はい、細川ガラシャの「こうとういん」ですね。竹やぶが見える参道を左に行って、すぐ右側に入り口がありますよ。
>ありがとうございます。
大本山などのお寺は「塔頭」(たっちゅう)と言われる個別のお寺で構成されています。この塔頭というのは元々、高僧のお墓のことでしたが、その近くに小庵を建て弟子たちがお墓をを守ってきました。
年月を経るとともに、それらの小庵が明治以降にお寺として独立、今日に至っています。
ご案内するお客様にはこのようなお話をしています。
また、こんなこともありました。京都駅前からのお客様が「京都議定書までお願いします」と言ってご乗車されました。
「京都議定書」は、1997年に京都で開催され会議に、世界各国から多くの関係者が参加され、先進国の二酸化などの排出削減の数値目標などを定めました。
もちろん宝ヶ池の「京都国際会議場」までご案内しました。
あるいは京都在住の政界や経済界などで活躍される方の中には、「○○邸までやってくれ」という御仁もおられました。
地方出身のタクシードライバーは、京都は大変なところかもしれませんね。
いずれも相手様の思いを察することも観光タクシーのお勤めの一つです。